2026.9 SEPTEMBER 74号

世界の農業農村開発

特集│農業農村開発におけるグローバルサウスとは?

紅茶農園で茶葉を摘む女性(スリランカ)

Contents

│特集│農業農村開発におけるグローバルサウスとは?

新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻以降、世界が分断される中、経済成長の著しい「グローバルサウス」と呼ばれる新興国・途上国が注目されています。これからの世界の農業・農村の開発を進めるうえで、日本がグローバルサウスの国々とどう向き合っていけばよいか、本誌では幅広い専門家の様々な視点で探っていく。

海外情報誌企画委員会 委員長  田野井雅彦

OPINION

グローバルサウスの台頭と国際農業協力の展望

JICA(国際協力機構)緒方貞子平和開発研究所 所長  峯 陽一

KEYNOTE

特集テーマに関連する各専門分野の有識者、先駆者などによる幅広い知見、最先端の取組などを紹介します。

Keynote 1
『グローバルみどり協力プラン』について

農林水産省 輸出・国際局 新興地域グループ  大槻ちひろ

Keynote 2
都市化と発展のあいだで-スリランカ農村開発から考える-

山口大学経済学部 准教授  麻田 玲

Keynote 3
農業開発協力における「失敗の知」の共有 -日本農政の政策転換経験から考える-

総合地球環境学研究所 プログラムディレクター・特任教授  荘林幹太郎

Keynote 4
スリランカ紅茶産業とプランテーション制度の課題 -グローバルサウスの現在

宇都宮大学国際学部 准教授  栗原俊輔

INFORMATION CHANNELS

REPORT & NETWORK
女性農業者のさらなる参画・発展に向けて

農林水産省 経営局 就農・女性課 女性活躍推進室 課長補佐  重光真起子

スーダン国(リバーナイル州)での農業開発支援事業の展開と紛争の影響

NTCインターナショナル株式会社 設計技術部  上野真吾

明治大学農学部・大学院農学研究科における国際交流-世界の農業農村開発に貢献する人材育成をめざして-

明治大学 名誉教授  登尾浩助


ANNOUNCEMENTS
BOOK GUIDE 水田稲作が日本を創った~米づくりから見る日本と東南・南アジアの文化~ 齋藤晴美 著

角田 豊

TREND 農業農村開発に関する国際スケジュール


編集後記


海外情報誌「世界の農業農村開発」について

 本誌は、一般財団法人日本水土総合研究所が定期的に発行しているものです。1994年(平成6年)からARDECとして発行してきましたが、初刊から30年近く経過したことから、第65号から「世界の農業農村開発」に名称を変更し、紙面を全面的にリニューアルしました。

 本誌発行の目的は、食料確保や貧困削減、環境・生態系保全などとも密接に関係する世界の農業農村開発の現状や課題を広くお伝えすることです。このため、学識経験者、政府機関、国際機関、民間会社その他団体等の皆様から関連する自然科学・工学・人文社会学的な知識や経験について、ご寄稿いただいています。主に海外の農業や農村に関する調査研究や取組について分かりやすく紹介したいと考えています。


一般財団法人 日本水土総合研究所について

 当研究所は、1978年(昭和53年)の設立以来、日本国内や海外において農業農村整備に関する政策や技術、知見についての調査研究や情報発信に取り組んでいます。英語名称は「The Japanese Institute of Irrigation and Drainage」です。略称は英語名称の各単語の頭文字をとってJIID(ジード)としています。

 当研究所の調査研究や情報発信においては、「産・官・学・民」のネットワークを活用し、その知見を融合することを特徴としています。「産」は民間企業、「官」は国や地方公共団体といった行政機関、「学」は大学・高校や試験研究機関、そして「民」は農業用水や農地を管理する団体である土地改良区や農業者など、幅広い関係者との連携を図っています。


農業農村整備とは?

 農業農村整備は、水田や畑といった圃場での農業生産の継続や改善を目的として、①取水堰、貯水池、ため池、用水路、排水路といった農業水利施設を建設したり、今ある水利施設を改良したりする灌漑排水の整備、②圃場の区画を大きくしたり、平坦にしたり、土壌の物理化学的性質を改良したりする農地の整備、③大規模自然災害に備えて農業水利施設や農地を強化したり、災害が起こった場合に復旧したりする農村の防災減災対策などを行うものです。これは、国内外における食料の確保や飢餓の撲滅に加え、農業者の所得向上、農村の持続的発展、自然環境の保全等に貢献しています。

表紙写真

「紅茶農園で茶葉を摘む女性(スリランカ)」