2026.3 MARCH 73号

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REPORT & NETWORK

農業セクターからの栄養改善:マダガスカル国の事例から
株式会社三祐コンサルタンツ 矢敷 裕子

1 はじめに

 途上国では母子の栄養不良が深刻である。特に『最初の1000日』の栄養不足は、低出生体重や発育阻害1、死亡につながる。

 SDGsでは目標2「飢餓をゼロに」と目標3「すべての人に健康と福祉を」において、妊婦・授乳婦・幼児の栄養ニーズへの対応の必要性を明記している。独立行政法人国際協力機構(JICA)も2021年に発表したJICA栄養宣言に基づいて、プライマリ・ヘルス・ケアや学校給食、食育を推進しており、特にアフリカでは農業と栄養を結びつける「食と栄養のアフリカ・イニシアティブ」(IFNA)を展開している。

 アフリカ大陸の南東沖に浮かぶ島国マダガスカルも、2004年に国家栄養政策を制定して以来、国の優先課題の一つとして母子の栄養改善に取り組んできた(図1)。JICAは同国政府からの要請に応え、IFNAの下、2019年~2024年に技術協力プロジェクト、「食と栄養改善プロジェクト」(通称、PASAN)を実施した2。本稿では、PASANの事例を通して、栄養改善への農業セクターからの貢献の可能性について報告する。

図1 県別5歳未満の子どもの発育阻害割合

図1 県別5歳未満の子どもの発育阻害割合

注:◯で囲んだのはPASANの対象地域である中央高地3県。なお、5歳未満の子どもの発育阻害の割合の全国平均は40%。

(出典:マダガスカル国統計局(2022)「2021年第5回人口保健調査」)

2 プロジェクトにおける農業セクターからの介入

1. プロジェクト概要

 PASANのプロジェクト目標は「パイロット・コミューン(市)における女性と子どもの食を通じた栄養改善の実証を通じて、マルチセクターによる介入枠組みが確立される」ことであった。表1にプロジェクト概要をまとめる。プロジェクトでは、(1)国家栄養局と、その県レベルの出先機関である県栄養局の、マルチセクターアプローチ推進にかかる提言力を強化することと、(2)対象地域における実証を踏まえマルチセクター介入パッケージを確立すること、の2つのアプローチを採用して、プロジェクト目標の達成を目指した。

表1 PASANプロジェクトの概要

項目

概要

プロジェクト

マダガスカル国食と栄養改善プロジェクト(通称:PASAN)

対象地域

首都及び中央高地3県(イタシ県、ヴァキナカラチャ県、アムルニマニア県)

実施期間

2019年3月~2024年6月(5年間3カ月)

上位目標

中央高地対象3県の女性と子どもの栄養状態が改善される。

プロジェクト目標

パイロット・コミューンにおける女性と子どもの食を通じた栄養改善の実証を通じて、マルチセクターによる介入枠組みが確立される。

期待される

成果

成果1:ONN(国家栄養局)、ORN(県栄養局)のマルチセクター調整機能が強化される。

成果2:県、郡、コミュ-ンにおいて栄養改善活動の実施体制及び関係者の能力が強化される。

成果3:パイロット・コミュ-ンにおいて住民の食に係る行動変容が促進される

成果4:ONN、ORN及び関係機関のモニタリング評価体制が強化される。

マダガスカル側

実施機関

国家栄養局(ONN)、農業畜産省(MINAE)、保健衛生省(MSANP)、水・衛生省(MEAH)

 後者のアプローチの一環として実施したマルチセクター研修は栄養、農業、母子保健、水衛生の4コンポーネントで構成したが、このうち農業コンポーネントが、PASANにおける農業セクターからの主な介入であった。以下、栄養改善への農業セクターからの貢献を検証するために実施したインパクト評価、そして、マルチセクター研修とその農業コンポーネントについて、また同コンポーネントの栄養改善への影響を順番に説明する。

2. インパクト評価の方法

 PASANの活動には、マルチセクター介入における農業セクターからの介入の有無が栄養改善効果に与える差を、ランダム化比較試験(RCT)によって検証するインパクト評価が含まれていた3。この検証のため、栄養、母子保健、水衛生と農業の4つのコンポーネントからなるマルチセクター研修の対象村・対象世帯と、農業を含まない3つのコンポーネントからなるマルチセクター研修の対象村・対象世帯を、それぞれ介入群、対照群として同数ずつ各県に設置し、群間で研修効果を比較した。

 研修用に各セクターが複数モジュール(座学と実技)を準備し、これらモジュールを有機的に組み合わせて、各群の研修カリキュラムを作成した。実際に研修を繰り返しながら研修カリキュラムや実施体制を改善することとし、プロジェクト期間中に3回の研修サイクル(研修カリキュラムを一通り実施するのに係る期間)を実施した。第1研修サイクルは合計40か村、第2研修サイクルは60か村、第3研修サイクルは30か村を研修対象村とし、5年間で合計130か村、約3,900世帯をマルチセクター研修の対象とした。

 インパクト評価は、このうち第2研修サイクルを対象とした。この期間にはまず治安等の条件を勘案しつつ、介入群と対照群として各群30か村、900世帯ずつ、のべ60か村、1,800世帯を研修とインパクト評価の対象としてランダムに選定した。そして、研修前(ベースライン)、研修終了4か月後(ミッドライン)、2年後(エンドライン)のタイミングで、調査員が各対象世帯を訪問し、世帯主と2歳未満の子どもの母親(養育者)に構造的インタビューと母子の身体測定を実施した(表2)

表2 調査の概要

調査

対象

実施期間

ベースライン調査

介入群・対照群の研修対象世帯約1,600件

2021年7月~2021年10月

研修

(第2研修サイクル)

介入群研修対象世帯900件

2021年10月~2022年9月

対照群研修対象世帯900件

2022年3月~2022年9月

ミッドライン調査

介入群・対照群の研修対象世帯約1,800件

2023年1月~2023年3月

エンドライン調査

介入群・対照群の研修対象世帯約1,600件

2023年7月~2023年9月

注:差替え:調査時に不在の世帯があり、調査ごとの対象世帯数が異なる。研修対象世帯総数に余裕を持たせていたため、調査対象総数は1,600件でも問題ない。

3. マルチセクター介入パッケージ

 次に介入の内容について説明する。栄養不良の直接的な要因は不適切な食事や感染症であるが、貧困や食料不安、不衛生な住環境、ジェンダー格差など複合的な要因も間接的に影響している。このような要因の多様性を踏まえ、マルチセクターの連携による介入が栄養改善には効果的であることが、複数の国際的なデータ分析・RCT・システマティックレビュー等で科学的に示されてきた4。これに倣い、PASANも住民の意識・行動変容を促進するために、マルチセクター研修と啓発活動から構成されるマルチセクター介入パッケージの確立を目指した(図2)

図2 マルチセクター介入パッケージの概念図

図2 マルチセクター介入パッケージの概念図

 マダガスカル国は中央、州、県、郡、コミューン、村の6層の行政レベルで構成されている。PASANでは、インパクト評価の条件を踏まえ、研修サイクル中は毎月1回、全対象世帯に研修を提供することが求められた。しかしながら、予算・人員不足の状態にあるマダガスカル側実施機関である各セクター省庁にとって、燃料代等の経費を負担しながら、その普及員等職員を各対象村に毎月、送り続けるのは容易ではなく、より確実に研修を届けられる実施体制を別途、構築する必要があった。

 そこで、各研修対象村の住民総会で住民ボランティア4名を選定してもらい、彼らを育成して、毎月の研修対象村におけるマルチセクター研修提供とモニタリングを担ってもらった。研修サイクルの間は毎月、各県において、実施4機関(国家栄養局、農業畜産省、保健衛生省、水・衛生省)の地方職員が住民ボランティアに指導者養成研修(TOT)を実施し、その後、住民ボランティアが研修対象世帯に対する研修を各村で開催してTOTの内容を伝えた(図3)。この方法により、各機関の研修実施にかかる予算・人員配置の負担をほぼ無くしつつ、インパクト評価の条件を満たすことができた。

図3 マルチセクター研修の実施体制

図3 マルチセクター研修の実施体制

 なお、マルチセクター啓発活動も主にラジオを介して実施した。栄養改善に資する栄養、農業、母子保健、水衛生セクターの知識や情報を効果的に伝えるべく、寸劇を交えたラジオ番組を複数局で繰り返し放送した。このように、不特定多数の住民を対象とした啓発活動を展開することで、知識や情報の普及を進めるだけでなく、意識・行動変容が受け入れられやすい社会の構築を目指した。

4. マルチセクター研修の農業コンポーネント

 事前に、セクター別研修目標(誰のどんな意識・行動変容を目指すか)を立て、必要な研修モジュールの内容と順番を決めた。農業コンポーネントの研修モジュールを表3に示す。農業コンポーネントの目標は、各研修対象世帯がその家庭菜園において、(1) 栄養価の高い作物を栽培して食べること(自家消費アプローチ)、および(2) 換金作物を栽培し、その販売収益で、自らが生産していない食品を購入して食べること(収入向上アプローチ)の2つのアプローチの普及であった。特に、自家消費アプローチの推進には栄養セクターと連携し、各世帯の食事記録を基に、不足しがちな栄養素とその補給を可能にする作物を特定できるチャートを研修対象世帯に配布し、各世帯が自分たちの栄養状態に合わせて栽培作物を選べるようにした。研修は低コストで実施しやすい栽培管理技術に絞り、各村に設置してもらった研修圃場で実習した。

表3 農業コンポーネントの研修モジュール(第2研修サイクル)

研修内容

第1回

【栽培技術】 (1) Compost Making, (2) Famer’s Field Measurement Method, (3) Intercropping and Rotation,

      (4) Nursery Bed Making, (5) Sowing and Mulching

【導入作物】 (1) Zucchini, (2) Spinach

【家計研修】 Household Budget

第2回

【栽培技術】 (1) Transplanting, (2) Organic Pesticide, (3) Tools and Materials used in the Field

【導入作物】 (1) Bambara Groundnuts, (2) Soybean, (3) Peanuts

第3回

【栽培技術】 (1) Top Dressing (Liquid compost), (2) Harvesting (Spinach), (3) Maintenance Tasks

【導入作物】 (1) Sweet potato, (2) Squash, (3) Cowpea

第4回

【マーケティング研修】 (1) Market Survey, (2) Crop Selection based on Market Demands, (3) Cultivation Planning

第5回

【栽培技術】 Maintenance Tasks

【導入作物】 (1) Cabbage, (2) Lettuce, (3) Potato

第6回

【栽培技術】(1) Harvesting (Bambara Groundnuts, Soybean), (2) Transplanting (Cabbage, Lettuce), (3) Maintenance Tasks

【導入作物】 (1) Carrot, (2) Tomato

第7回

【栽培技術】 Harvesting (Squash, Sweet Potato, Peanuts, Cowpea)

【導入作物】 (1) Parsley, (2) Beetroot

第8回

【栽培技術】 (1) Thinning (Carrot), (2) Transplanting (Tomato)

【導入作物】 (1) Cauliflower, (2) Broccoli

第9回

【栽培技術】 (1) Thinning (Carrot, Parsley & Beetroot), (2) Transplanting (Tomato)

【導入作物】 (1) Eggplant, (2) Leek

第10回

【栽培技術】 (1) Harvesting (Carrot & Parsley), (2) Transplanting (beetroot, cauliflower, broccoli)

【導入作物】 (1) Chili, (2) Sweet pepper

第11回

【栽培技術】 (1) Harvesting (Parsley & Beetroot), (2) Transplanting (Leek & Eggplant)

【導入作物】 Common bean

3 農業コンポーネントの栄養改善への影響

 上記調査で収集したデータの分析結果を表4にまとめる。プロジェクトは発育阻害率の減少に繋がる2歳未満の子どもの身長の増加を「主要指標」とし、マルチセクター研修の農業コンポーネントが目指した効果を「副次的評価指標」に設定した。また、それ以外の研修対象世帯の意識変容・行動変容を示す指標を、「その他関連指標」とした。

表4:分析結果まとめ5

指標

対照群

(n=652)

介入群

(n=681)

結果係数のP値

Predicted

95% CI

Predicted

95% CI

Effect

P値

主要指標

1. 2歳未満の子どもの年齢別身長Zスコア

-2.36

-2.46

-2.26

-2.39

-2.49

-2.29

-0.03

0.666

副次的評価指標

2. 2歳未満の子どもの年齢別体重Zスコア

-1.63

-1.70

-1.56

-1.65

-1.72

-1.58

-0.02

0.739

3. 2歳未満の子どもの食事の多様性スコア(0-7)

2.98

2.85

3.11

3.15

3.02

3.28

0.17

0.067

4. 世帯の一人当たり食料支出

(単位:1000 MGA/Capita/month)

42.99

40.46

45.51

44.25

41.75

46.75

1.26

0.355

5. 過去1年間に家庭菜園の野菜を消費した世帯(0=いいえ、1=はい)

0.52

0.41

0.64

0.96

0.93

0.98

21.09

p<0.001

6. 家庭菜園による販売収入

(単位:1,000 Ariary)

5.32

3.46

7.18

8.25

6.43

10.08

2.93

0.032

その他関連指標

7. 栽培技術スコア(0-5)

3.18

2.92

3.44

4.55

4.29

4.81

1.37

p<0.001

8. 栄養改善のための行動を取っている世帯(0=いいえ、1=はい)

0.92

0.89

0.94

0.96

0.93

0.97

1.90

0.013

9. 子どもの父親の関与度スコア (0-3)

1.84

1.70

1.97

2.06

1.93

2.20

0.22

0.016

 結果として、ベースライン調査からエンドライン調査までの2年間(うち1年間が研修)では、2歳未満の子どもの身長・体重に有意な改善は見られなかった(指標1及び2)6 。一方、副次的評価指標の「2歳未満の子どもの食事の多様性スコア」(母乳を除いた7品目の摂取状況)、「過去1年間に家庭菜園の野菜を消費した世帯」、「家庭菜園による販売収入」と、その他関連指標である「栽培技術スコア(研修で習得した農業技術の数)」、「栄養改善のための行動を取っている世帯(世帯の食事内容の多様化)」、「子どもの父親の関与度スコア(父親の育児参加度合い)」については、介入群では対照群と比べて統計的に有意な改善が見られた。

 PASANの枠組み、環境の下でのマルチセクター研修への農業コンポーネントの追加は、2歳未満の子どもの発育阻害率の改善には繋がらなかったが、対象世帯の2歳未満の子どもの両親や養育者に栄養改善に資する行動変容をもたらした。「過去1年間に家庭菜園の野菜を消費した世帯」、「家庭菜園による販売収入」、「栽培技術スコア(研修で習得した農業技術の数)」の改善から、研修の農業コンポーネントの内容が生活の中で実践に移されただけでなく、栄養、保健コンポーネントの内容である「2歳未満の子どもの食事の多様性スコア(母乳を除いた7品目の摂取状況)」の改善、「栄養改善のための行動を取っている世帯(世帯の食事内容の多様化)」、「子どもの父親の関与度スコア(父親の育児参加度合い)」についても有意な差が確認できた。すなわち、マルチセクター研修への農業コンポーネントの追加によって、栄養、保健コンポーネントだけでは発現しなかった効果が誘発され、相乗効果が生まれたと言える。

 世界保健機構(WHO)の「6~23か月齢の乳幼児に対する補完食に関するWHOガイドライン」7では、動物性食品・果物・野菜の摂取を推奨している。今回、「2歳未満の子どもの食事の多様性スコア(母乳を除いた7品目の摂取状況)」に有意な改善が見られたことは、マルチセクター研修に農業コンポーネントが含まれることが、2歳未満の子どもの栄養改善に有効であることを示唆した。

4 おわりに

 マダガスカル国の中央高地3県において、母子の栄養改善を目指して実施されたPASANのマルチセクター研修では、栄養、母子保健、水衛生の3コンポーネントのみで研修カリキュラムを構成するより、そこに農業を加えて4コンポーネントで研修カリキュラムを構成した方が、研修効果が高まったことが分かった。農業コンポーネントが含まれた研修の対象世帯の中では、農業コンポーネントで扱った内容を実践している世帯だけでなく、栄養、母子保健コンポーネントで扱った内容も実践している世帯の割合が増えていた。すなわち、農業コンポーネントの追加が相乗効果をもたらし、対象世帯において栄養改善に資する意識・行動変容が進んだことがわかった。

 栄養改善への貢献については、子どもの身長や体重への正の影響までは確認できなかったが、「2歳未満の子どもの食事の多様性スコア(母乳を除いた7品目の摂取状況)」には有意な改善が見られ、2歳未満の子どもの動物性食品・果物・野菜の摂取が進んだことが確認できた。PASANの事例は、農業セクターからの介入がマルチセクター介入に含まれることが、2歳未満の子どもの栄養改善に有効であることを示唆している。


1 Stunting。子供が年齢の割に低身長となる症状で、慢性的な栄養不足が主な原因とされる。世界の5歳未満の子どもの発育阻害の割合は、2012年の26.4%から2024年に23.2%へと減少したものの、「2012年比で2025年までに5歳未満の子どもの発育阻害を40%削減」という世界保健総会(WHA)の目標は達成されなかった。(https://iris.who.int/server/api/core/bitstreams/21efb9ee-58ee-481c-88c1-7bf5ef7b8cbc/content Accessed 12 November 2025)

2 株式会社三祐コンサルタンツと株式会社コーエイリサーチ&コンサルティングの共同企業体が、JICAからPASANの実施を受託した。

3 インパクト評価には、プロジェクト・デザイン・マトリックス(PDM)やセオリー・オブ・チェンジ(TOC)で設置した指標に沿って、プロジェクト効果の発現度合いを検証する意味合いもあった。

4 Abdullahi et al. (2021) 、Emergency Nutrition Network (2021) 、Heidkamp RA et al. (2021) 、Keats EC et al. (2021) 、Shekar M et al. (2021) 、Sulaiman, M. & Salam, D.U. (2022) 、Victora CG et al. (2021) 等を参照。

5 5番と8番のEffectはオッズ比を算出している。介入群の平均値をp1、対照群の平均値をp2とした場合に、オッズ比は(p1/(1-p1))/(p2/(1-p2))で示される。ただし表中のPredictedから算出されるオッズ比とEffectで示されるオッズ比が一致しないのは表中のPredictedの値は小数点第2位で四捨五入されているためである。

 8番については、実際に取っている行動を対象世帯に自由回答してもらい分類した。確認された行動は、多様な食品群(色)からの食品摂取の実践(70.7%)、研修で紹介されたレシピ導入等メニュー改善(14.3%)、動物性たんぱく質、脂質の摂取機会の増加(13.0%)、植物性たんぱく質の摂取機会の増加(2.0%)であり、いずれも世帯の食事内容の多様化を意図的に図ったことが分かった。

 9番は、子どもの父親が母親手帳を見たことがあるかどうか、子ども手帳を見たことがあるかどうか、子どもの成長モニタリングに参加したことがあるかどうかについて、それぞれ全世帯を分母とした時、該当する行動を取っている父親を持つ世帯の割合を示すスコア(0-1))を算出し、合計した。

6 なお、介入あるいは観察をより長い期間続ければ、子どもの身長・体重についても改善が見られる可能性は残る。

7 WHO Guideline for complementary feeding of infants and young children 6–23 months of age. Geneva: World Health Organization; 2023. Licence: CC BY-NC-SA 3.0 IGO. 当該ガイドラインでWHOは、システマティックレビューの結果として、認知発達に不可欠な鉄分を含む栄養素の摂取不足を解消するため、動物性食品の摂取が6~23か月齢の子どもには不可欠であるとしている。また、健康増進に有益である多様なビタミンとミネラルを提供する果物と野菜についても、離乳食期における摂取が高齢期までの継続的な摂取に関連するため、この時期の摂取が重要であるとしている。

[参考資料]

【日本語文献】

国際協力機構(JICA) (2021) JICA 栄養宣言 「栄養をすべての人々へ ~人間の安全保障のための10箇条の約束~」』https://www.jica.go.jp/Resource/activities/issues/nutrition/ku57pq00002cy9oo-att/nutrition_declaration_10articles.pdf [Accessed: 14 November 2025]

国際協力機構(2024):「マダガスカル国食と栄養改善プロジェクト業務完了報告書」

国際協力機構(2024):「マダガスカル国食と栄養改善プロジェクト(第3期)インパクト評価報告書」1000052877.pdf [Accessed: 14 November 2025]

【英語文献】

Abdullahi et al. 2021. “Best practices and opportunities for integrating nutrition specific into nutrition sensitive interventions in fragile contexts: a systematic review” BMC Nutrition 7:46 https://doi.org/10.1186/s40795-021-00443-1

Emergency Nutrition Network. 2021. “Multi-sectoral nutrition programming – exploring impact”, Oxford, UK

Heidkamp RA, Piwoz E, Gillespie S, Keats EC, D’Alimonte MR, Menon P, Das JK, Flory A, Clift JW, Ruel MT, Vosti S, Akuoku JK, Bhutta ZA. 2021. “Mobilising evidence, data, and resources to achieve global maternal and child undernutrition targets and the Sustainable Development Goals”: an agenda for action. Lancet. 2021;397(10282):1400-1418. doi:10.1016/S0140-6736(21)00568-7

Keats EC, Das JK, Salam RA, Lassi ZS, Imdad A, Black RE, Bhutta ZA. 2021. “Effective interventions to address maternal and child malnutrition: an update of the evidence.” Lancet Child Adolesc Health. 2021;5(5):367-384. doi:10.1016/S2352-4642(20)30274-1

Shekar M, Condo J, Pate MA, Nishtar S. 2021. “Maternal and child undernutrition: progress hinges on supporting women and more implementation research.” Lancet. 2021;397(10282):1329-1330. doi:10.1016/S0140-6736(21)00577-8

Sulaiman, M., Salam, D.U. Impact Evaluation of Uganda Multisectoral Food Security and Nutrition Project (UMFSNP). 2022. Makerere University School of Public Health, Project Coordination Unit, World Bank, Global Agriculture and Food Security Program

Victora CG, Christian P, Vidaletti LP, Gatica-Domínguez G, Menon P, Black RE. 2021. “Revisiting maternal and child undernutrition in low-income and middle-income countries: variable progress towards an unfinished agenda.” Lancet. 2021;397(10282):1388-1399. doi:10.1016/S0140-6736(21)00394-9

WHO Guideline for complementary feeding of infants and young children 6–23 months of age. Geneva: World Health Organization; 2023. Licence: CC BY-NC-SA 3.0 IGO.


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