世界水会議(WWC)及び世界水フォーラム(WWF4)への参加
3月メキシコシティにおいて国際的な水問題に関する大きなイベントが集中して開催され、(財)日本水土総合研究所が農林水産省等の委託を受け参加した。以下その概要を述べる。
1. 世界水会議(WWC)
WWCは水問題に関する国際的なシンクタンクであるが、その総会及び理事会合が世界水フォーラムの開催時期に合わせ、メキシコシティにおいて3月13日〜15日に開催された。 総会は3年に1回開催されることとなっているが、世界各国の様々な水に関係する分野毎の立候補者に対する理事選挙が行われ、当研究所の技術顧問である中村良太氏(ICID日本国内委員長)が立候補し当選した。日本からはこの他、都丸徳治氏(日本建設コンサルタント社長)、尾田栄章氏(日本水フォーラム事務局長)の3名が当選。 また、2009年開催予定の第5回世界水フォーラム(WWF5)の開催国は理事選挙後の新理事による理事会合において開催国の審議、投票が行われトルコが次期開催国に内定した。
(写真左)WWC理事会の模様 |
![]() (写真右)各国関係者とのランチ |
2.世界水フォーラム(WWF4)
世界水フォーラム(WWF4)はメキシコシティのセントロバナメックス(国際会議場)で3月16日(木)〜22日(水)の7日間開催された。 水に関係するあらゆるステークホルダー(産・官・学・NGO)約2万人が世界約140カ国から参加した。 フォーラムでは以下の枠組みテーマで約150のセッションが開催された。(1) 成長と開発のための水
(2) 統合水資源管理の実施
(3) すべての人のための水供給と衛生
(4) 食料・環境のための水管理
(5) 危機管理
日本からも約30のセッションが企画され、農林水産省が日本事務局を担当している国際水田・水環境ネットワーク(INWEPF)と国際灌漑排水委員会アジア地域作業部会(ICID−ASRWG)共催のセッションでは、マレーシアのケイズール前ICID会長のオープニング・リマークに始まり、近畿大学八丁教授からICIDの活動成果に関する基調講演、農村振興局中條次長からはINWEPF設立の趣旨と活動実績に関する講演などが行われた。
また後半のパネルディスカッションでは、八丁教授を司会者として1時間余りに渡ってパネラーによる講演及び活発なディスカッションが行われた。講演者は、農業工学研究所山岡室長、韓国、マレーシア、タイ、国際水管理研究所(IWMI)、FAO、メコン委員会、ラムサール条約事務局などからの発表が続いた。
各パネラーからはアジアモンスーン地域の水田、農業用水の有する多面的機能、農民参加型水管理の重要性に関するレポートが各種発表され、また70名を超える聴衆席からも活発な質疑が行われた。 なお、当日の資料として農林水産省から当研究所が受託した海外水資源開発戦略構築調査の成果をまとめた小冊子などが配布され、参加者の関心を惹いた。
セッションを通しての結果として、これまでのINWEPF及びICID−ASRWGの活動成果が反映され、国際的な認知を広げることができた。 また、同時開催された水エキスポでも、Japanパビリオン内にINWEPFがブースを出展。農林水産省からのパンフレット、掲示用垂れ幕(タペストリー)に加えICIDのパンフレット配布、農業工学研究所から提供のあったポスター、スライドを展示、上映し数多くの参加者が訪れ、アジアモンスーン地域の有する水田、農業用水の重要性や、日本の稲作文化への理解に貢献した。
また、同ブースには連日の各国からの来訪者に加えて、皇太子殿下をはじめ、橋本日本水フォーラム会長、江崎国土交通副大臣、江田環境副大臣など要人が訪れ盛り上がりを見せた。
WWF4の最後に開催された閣僚級会合では「地球規模の課題のための地域行動」の下、持続可能な開発に向けた水問題の重要性、国際合意や約束のさらなる推進のため、次回トルコで開催されるWWF5への貢献等を謳った閣僚宣言が採択された。
当研究所は、以上の農林水産省が実施した、セッション及び水エキスポへの出展に対しての活動支援を行ったが、開催にあたり農業農村整備関係団体から多大のご支援、ご協力を頂いた。この場をお借りして深く御礼を申し上げる次第である。
![]() セッションの模様(右端が近畿大学八丁教授) |
![]() セッションの聴衆席の様子 |
水エキスポ:INWEPFブースにて |
![]() 水エキスポ:INWEPFブースにて |
(写真左)WWC理事会の模様


水エキスポ:INWEPFブースにて 