―JIIDから―
日中農業水利交流事業訪中調査団の概要

 2006年10月16日〜23日に当財団の理事長森田昌史を団長に5名が中国北京市および雲南省を視察しました。1991年から開始された本交流事業は4半世紀という節目を経て、新たな交流のタームを迎えています。今年度の交流では、JIID調査団5名のほか農林水産省農村振興局から齊藤設計課長、吉田海外農業土木専門官の2名も参加して、中国水利部と今後の交流のあり方を議論する場がセットされました。

  議論の場で日本側森田団長からは、「都市と農村の交流といった観点を入れながら、環境、歴史、文化を大きな目標と見つつ、水利技術のなかで、大きなテーマで交流を続けて行くような考え方が必要である」と述べたことに対し、中国側からも、「我が国は環境と調和した社会作りを重点化しており、都市と農村の格差、環境の問題など全てを含んだ一定のレベルの大きなテーマで、今後、交流していきたい」との回答がありました。

  現地調査は、中国南西部の雲南省を調査しましたが、同省は、ラオス、ベトナムと隣接しており、総面積が日本よりやや広い39万4千km2、省の94%が山地で、たいへんに複雑な地形です。また、漢族、チベット族、イ族、ハニ族など国内でも最多の26の少数民族が暮らすことでも、特色が見られる地域です。

写真1
写真1 ハニ族の娘達

  雲南省昆明市で交流セミナーを行った後、昆明市からさらに約340km南の元陽において世界遺産にも申請されている、ハニ族棚田の水管理の状況について調査しました。

写真2
写真2 元陽の棚田

  現地の棚田景観のすばらしさはまさに絶景でしたが、それ以上に、棚田の水源となる森林を「緑のダム」として、古代からハニ族による厳格な水源管理、水配分、施設管理が実践されており、民族の伝統文化とともに、現在まで受け継がれてきていることに感銘を受けました。

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