日本ICID協会は、日本国内委員会の委員がメンバーとして参加しているICIDの作業部会やタ スクフォースの活動について、情報収集や資料作成・提供等の支援活動を行なっています。 近年活発な活発を行なったものとして、以下の作業部会等があります。 (1)アジア地域作業部会(Asian Regional Working Group: ASRWG) ASRWGは日本が力を入れている部会のひとつです。2005年までの3年間は、日本の 提案・主導により『灌漑用水の多面的機能』をテーマとして活動が行なわれ、日本にお ける水田の多面的機能等が世界に認知されました。 現在は、『灌漑用水の多面的機能』の議論で得た知見から、今後の世界的な問題とな る気候変動に取り組むことを次期テーマとして提案しており、2009年3月のWWF5において 情報発信を行いました。 (2)感潮地域の持続的開発作業部会(Sustainable Development of Tidal Area: SDTA) 本作業部会は、沿岸域の持続的な開発について検討すること目標としており、ハンド ブック “Towards Sustainable Development of Tidal Area: Some Principles and Experiences”を 取りまとめているところです。日本はハンドブックの第5章の編集を担当したほか、多 くの日本人技術者が原稿執筆しました。これらの活動にあたり、日本では国内作業 チームを設立して積極的に取り組み、メンバー国の中で最も早く成果を報告し、高い評 価を得ました。 (3)アジアの後発開発途上国戦略(LDCsASについて簡単に説明) 日本国内委員会の委員が議長を務めるタスクフォースで、アジア地域における開発途 上国の現状について、ケーススタディの取りまとめと、ワークショップによる意見交換 を行ないました。過去4回のワークショップで報告された論文を、論文集としてとりまと め2007年のサクラメント会議で報告した結果、非常に高い評価が得られました。2008年に、 ICID本部の協力も得て、製本化が実現しました。 |